「経営に近い距離で、自分の手で事業を大きくしたい」。
そう考えてキャリアを探している方に、ぜひ読んでいただきたい記事です。私たちAZOO(プロダクトブランド名: WASIMIL)は、京都・下京区の京町家をリノベーションしたオフィスを拠点に、ホテル・宿泊施設向けの管理SaaS(クラウドで提供する業務ソフトウェア)を開発・提供している少数精鋭のスタートアップです。
この記事は、特定の代表者へのインタビューでも、誰かの発言を切り取った密着記事でもありません。採用を担当している私たちの視点から、「AZOOが経営との距離をどう考え、どう設計しているのか」を、会社として共有できる範囲で率直にお話しするものです。きらびやかな言葉で飾るより、入社後にギャップを感じない等身大の姿をお伝えすることを大切にしています。
「経営との距離が近い」とは、具体的にどういうことか
採用の場面で「経営陣との距離が近い会社です」と言うと、たいてい好意的に受け取っていただけます。ただ、この言葉はあまりに便利すぎて、何も言っていないのと同じになりがちです。だから私たちは、まずこの言葉の中身を具体的に説明することから始めたいと思っています。
AZOOにおける「距離が近い」とは、座席が近いという物理的な話だけではありません。もちろん京町家オフィスは少人数で、経営層と現場が同じ空間で働いているので、物理的にも近いのは事実です。けれど本質はそこではなく、「事業の意思決定の前提を、現場が見える状態にしておく」という姿勢にあります。
大きな組織では、最終的な決定だけが上から降りてきて、その背景にある議論や迷いは見えないことが多いものです。なぜこの市場を狙うのか、なぜこの機能を優先するのか、なぜこの価格にしたのか——その「なぜ」が共有されないまま、現場は手を動かすことになります。私たちはこの状態をできるだけ避けたいと考えています。意思決定そのものを全員でやるわけではありませんが、その前提となる事実や悩みどころは、できる限りオープンにする。そうすることで、現場のメンバーが自分の判断を経営の文脈に接続できるようにしたい、というのが私たちの考える「近さ」です。
経営との距離の近さとは、役職の壁が低いことではなく、判断の「なぜ」が共有されていること。私たちはそう定義しています。
なぜスタートアップにとって、この距離が決定的に重要なのか
ホテル・宿泊業界は、いま大きな転換点にあります。訪日インバウンド(海外からの旅行者)は増加傾向にある一方で、宿泊業はDX(デジタル化による業務変革)と人手不足という根深い課題を抱えています。紙とExcelと電話で回っている現場はまだ多く、フロント業務・予約・運営をデジタル化して生産性を高める余地は非常に大きい。私たちが取り組んでいるのは、まさにこの「特定の業界に深く入り込むバーティカルSaaS(業種特化型のSaaS)」の領域です。
この領域で勝つために何が必要かというと、機能を一つ作って終わり、ではありません。現場の業務をどこまで理解し、どの順番で課題を解いていくかという「事業の設計」そのものが競争力になります。そしてその設計は、市場の状況や顧客の声によって、しばしば見直しが必要になります。
ここで経営との距離が効いてきます。方針が変わったとき、その理由が現場に共有されていれば、メンバーは混乱せずに動きを変えられます。逆に、決定だけが降ってきて理由が分からなければ、「また方針が変わった」という不信だけが残る。スタートアップは大企業のように潤沢な人員も時間もありません。だからこそ、一人ひとりが経営の意図を理解して自走できるかどうかが、そのまま事業のスピードを決めます。経営との距離の近さは、居心地の良さの話ではなく、競争力を支える仕組みなのです。
営業組織をこれから本格的に立ち上げていくフェーズにおいては、特にそうです。誰に、どんな順番で、どう価値を伝えていくか。その仮説を経営と一緒に描き、現場で検証し、また経営に持ち帰る——この往復ができる距離感があるかどうかで、組織の立ち上がり方は大きく変わると考えています。
ビジョンを「率直に」発信するということ
私たちが意識しているのは、ビジョンを耳ざわりのよいスローガンで語らないことです。「業界を変革する」「世界一になる」といった言葉は力強い反面、それだけでは何も決められません。
AZOOが発信したいのは、もっと地に足のついた話です。たとえば、宿泊業の現場がどんな非効率に困っていて、それを私たちがどう解こうとしているのか。なぜ京都という土地で、なぜホテルという領域なのか。いま何がうまくいっていて、何にまだ手が届いていないのか。こうした「現在地」を率直に共有することを、私たちはビジョンの発信だと考えています。
率直であるということは、良い話だけを語らないということでもあります。スタートアップですから、当然うまくいかないこともあります。仮説が外れることも、優先順位を間違えることもある。そうした失敗や学びを隠さず、オープンに共有する——これは私たちのカルチャーの根っこにある姿勢です。失敗を共有できる前提があるからこそ、次に何を試すべきかを全員で考えられる。きれいな成功物語だけを掲げる会社よりも、迷いも含めて見せる会社のほうが、結果として深い議論ができると信じています。
- 抽象的なスローガンより、事業の現在地と「なぜ」を語る
- うまくいっていることだけでなく、未解決の課題も率直に共有する
- 失敗を責めず、学びとして全員でオープンにする
こうした発信のスタイルは、聞こえのいいことだけを期待する方には物足りないかもしれません。けれど、本気で事業をつくりたい方にとっては、判断の材料が手に入る環境のほうがずっと価値があるはずです。
「本気で議論できる」文化は、どう成り立っているのか
「経営との距離が近い」と「本気で議論できる」は、似ているようで別のものです。距離が近くても、立場の上下を気にして本音が言えなければ、議論は成立しません。私たちが大切にしているのは、役職や年次や国籍に関係なく、事業のために必要な意見を率直に交わせる状態です。
AZOOは多国籍・バイリンガルな環境で、日本語と英語が日常的に飛び交います。海外在住のメンバーも多く、時差を活かした勤務やリモートワークを取り入れています。こうした環境では、「空気を読んで黙る」というやり方は通用しません。文化的な背景が異なるメンバー同士が協働するには、思っていることを言葉にして、明示的に共有する必要があるからです。結果として、職種や国籍を越えてはっきりと意見を出し合う文化が自然と育ってきました。
もちろん、本気で議論するというのは、感情的にぶつかることではありません。事業をより良くするという共通の目的があり、相手の意見を尊重したうえで、より良い結論にたどり着くために率直に話す——そういう議論です。経営と現場の距離が近いからこそ、現場の違和感や顧客の生の声が、決定の場に届きやすい。エンジニアが事業の方向性に意見を言い、ビジネス側がプロダクトの設計に踏み込む。そうした越境が起きることを、私たちはむしろ歓迎しています。
本気の議論は、立場ではなく事実とロジックで進む。だからこそ、若手でも、入社したばかりでも、良い問いを立てれば議論を動かせます。
「会社そのものを大きくする」経験が、ここにはある
この記事を読んでくださっている方の中には、「与えられた役割をこなす」だけでなく、「会社そのものの成長に関わりたい」と考えている方も多いと思います。たとえば、営業組織をゼロから立ち上げる。仕組みのないところに仕組みをつくる。事業の伸びを、自分の意思決定の積み重ねとして実感する——そういう経験です。
AZOOは少数精鋭のスタートアップなので、役割がきれいに分かれているわけではありません。これは大変さでもありますが、裏を返せば、自分の担当領域を自分で定義し、広げていける余白が大きいということです。営業の型がまだ整いきっていないなら、その型をつくるところから関われる。プロダクトと営業の連携に課題があるなら、その橋渡しを設計できる。会社が小さいうちにジョインするとは、こうした「まだ誰も担当していない仕事」を引き受けられるということです。
そしてその仕事の成果は、経営との近い距離の中で、ダイレクトに見えます。自分が立ち上げた取り組みが事業のどの数字に効いたのか、なぜ効いたのか/効かなかったのか。それを経営と一緒に振り返り、次の打ち手につなげていく。大きな組織では何層もの承認や調整を経て薄まってしまう「事業をつくっている実感」を、ここではかなり生々しく持てるはずです。
これは魔法のような環境ではありません。整っていないからこその不確実さも、当然あります。けれど、「会社を大きくする側に回りたい」という方にとって、この余白とスピードは、なかなか得がたいものだと考えています。
カルチャーフィットを、私たちが特に重視する理由
少数精鋭の組織では、一人の影響が事業にも文化にも大きく及びます。だからこそ私たちは、スキルや経歴と同じくらい、カルチャーフィット——価値観や働き方が私たちのチームと合うか——を大切にしています。
ここで言うカルチャーフィットは、「似た人ばかりを集める」という意味ではありません。むしろ多国籍で多様なバックグラウンドのメンバーが集まっているのがAZOOです。私たちが見ているのは、表面的な同質性ではなく、仕事への向き合い方の部分です。具体的には、こんな姿勢を大切にする方と一緒に働きたいと思っています。
- 立場に関係なく、事業のために率直に意見を言える
- 失敗を隠さず、学びとしてオープンに共有できる
- 答えのない問いに対して、自分で仮説を立てて動ける
- 職種や国籍の境界を越えて協働することを面白がれる
- 整っていない環境を、不満ではなく「つくれる余地」として捉えられる
こうした姿勢が私たちのカルチャーと響き合えば、経営との近い距離も、本気の議論も、十分に活かせるはずです。逆に、明確に決められた役割の中で着実に成果を出したい、変化の少ない安定した環境で力を発揮したい、という方には、正直なところ私たちの環境はフィットしにくいかもしれません。これはどちらが良い・悪いという話ではなく、相性の問題です。だからこそ、入社前にお互いの期待をすり合わせることを、私たちはとても重視しています。
まずは、率直に話してみませんか
ここまで、AZOOが大切にする「経営との距離」について、できるだけ率直にお伝えしてきました。読んでいただいて、共感する部分もあれば、引っかかる部分もあったかもしれません。それで構いません。むしろ、その引っかかりこそ、カジュアル面談で話してみる価値のあるテーマだと思っています。
私たちは、ホテル・宿泊業界の大きな課題に対して、京都という土地から、少数精鋭で挑んでいます。エンジニアもビジネスサイドも、正社員として一緒に事業をつくる仲間を募集しています。とりわけ、経営に近い距離で営業組織をゼロから立ち上げ、会社そのものを大きくしていきたいという方とは、ぜひ一度お話ししたいと思っています。
いきなり応募を決める必要はありません。まずはカジュアルにお話しして、私たちの考えている事業の現在地や、経営との距離の実際を聞いてください。そのうえで、あなたがやりたいことと私たちが必要としていることが重なるかを、一緒に確かめられたらと思います。この記事の募集ポジションから、お気軽にお声がけください。京町家のオフィスで、あるいはオンラインで、お会いできるのを楽しみにしています。

